室内用ヒートマットにさまざまな植物の鉢をのせた写真

冬の寒さがきびしくなってきました。寒さに弱い観葉植物などは室内でも保温が必要です。

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保温しないと葉っぱが痛むだけでなく、ひどい場合は枯れてしまうことも。

寒さで痛んだベヌスタ

だけどできれば保温にあまりお金をかけたくないですよね。ここでは少量の植物をできるだけ安くキレイな形で越冬させるのに便利な『園芸用ヒートマット』の利用方法について説明します。

ポイント・少量の植物、背の低い小型植物に利用。
・寒さに弱い植物を安くキレイに越冬。
・熱帯植物の種を発芽・育苗にも使える。
・加温で冬場の植物成長を促進。

大きめの植物を数多く室内でキレイに越冬させたい場合は、エアコンやダイソン ホットアンドクールなどを利用することをオススメします。

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斑入り植物』を愛する斑入り植物探究家。自分が好きな植物に囲まれたおしゃれな家作りを目指しています。Youtubeインスタも見てね。

園芸用ヒートマットの説明と使用例

室内用ヒートマットの写真

今回購入したのは国華園さんの園芸用ヒートマット。中国製だけど日本企業が管理しているならちょっとは安心かなと思って購入。購入時の園芸用ヒートマットは以下のような感じになっています。

使用前はかなり丸く形がついてしまっています。

室内用ヒートマットの写真2

ですので最初は温度を上げてまがりやすくし、以下のようにふとんやマットレスの下にしいて形をととのえましょう。

形がととのったら植物を置いてもいいですが、まずは温度計をおいて何度ぐらいになるか確認しておくことをオススメします。

助手のハム助手のハム

温度が上昇中の動画です。温度が安定するまで時間がかかるので、1時間以上置いてから温度をみるといいですよ。

40度程度と温度が問題ないことがわかったので園芸用ヒートマットに植物を置いていきます。鉢が小さいものや、水耕栽培しているものは温度が高めになりやすいので注意してください。

小型の鉢なら耐荷重をこえることはほぼないと思いますが、大きめの鉢を使用したりしている場合は説明書に記載されている耐荷重をこえないように注意しましょう。

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温度が必要な斑入りバナナの種もおいてみました。今回はあまり耐寒性のないムサドワーフナムワアエアエはやめ、耐寒性のある斑入りバナナの発芽に挑戦してみます。

室内用ヒートマットにバナナの鉢をのせた写真

ちなみに斑入りバナナの発芽適温は25〜40度。普通に暖房などを入れているレベルでは維持が難しい温度です。こういう熱帯植物の発芽に利用するのにも適していますね。

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また必要に応じて植物にカバーをかけましょう。エアコンやダイソン ホットアンドクールなどで室温を上げてない部屋は必須です。

今回私は横122×縦53cmの園芸用ヒートマットを購入しましたが、このサイズだと長さ120×幅60×高さ60cmの家庭用ビニールハウスがいい感じです。

助手のハム助手のハム

ヒートマット用なら背が高すぎず、温度が逃げにくい下から開けれるタイプがいいですね。

家庭用ビニールハウスについては以下の記事でまとめています。
植物を育てるビニール温室の種類。

園芸用ヒートマット利用時の注意点

園芸用のヒートマットは敷くだけで利用できて簡単。だけど以下のような注意点があります。くわしく説明していきますね。

大きな鉢などによる耐荷重オーバー
高温蒸発による乾燥
湿気によるカビや病気の発生

大きな鉢による耐荷重オーバー

今回私が購入した園芸用ヒートマットは耐荷重が100kgでした。小型な鉢なら特に問題はありませんが、以下のような場合は注意が必要です。

注意点!・大鉢に植えた植物をのせる。
・石の鉢やコンクリート鉢など重い鉢をのせる。
・棚の足にかかる集中した荷重

軽い培養土や軽い鉢を利用している植物をのせることをオススメします。また棚などを利用するときは棚の足に「防震マット」や「へこみ防止マット」などを設置して荷重を分散しましょう。

高温蒸発による乾燥

園芸用ヒートマットを使用すると鉢底の温度が20〜30度台になります。温度が高いと水分の蒸発がはやく、しっかり見てないと鉢を乾燥させすぎてしまいます。

ヒートマットの上で乾燥したモンステラの写真

特にカバーなしで園芸用ヒートマットを使用する場合は乾燥しやすいので、葉のようすを忘れずに見ておきましょう。

助手のハム助手のハム

葉が丸まっていたら水やりをおこないましょう!

湿気によるカビや病気の発生

カバーをして植物を栽培していると湿気がたまりやすく、その湿気が原因でカビが生えてきたり病気が発生することがあります。

室内用ヒートマットにバナナの鉢をのせた写真2

カバーをした場合はあるていど通気性をもたせてカビなどの発生をおさえるようにしましょう。

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ある程度温度が高いときにカバーをはずして乾燥させるのも一つの手です。

必要に応じて温度調節コントローラーを取り付けよう

園芸用ヒートマットは約40度の温度になります。鉢受けなどワンクッション入れて植物を加温するならこれでいいのですが、温度を伝達しやすい水耕栽培などの容器をそのままおくと温度がたかくなりすぎてしまいます。

助手のハム助手のハム

鉢が小さいものほど温度が高くなりすぎやすいよ。

温度が高すぎると感じたら台をおくなどして調整するとよいですが、めんどうだと感じたら温度調節コントローラーを購入しましょう。

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特に斑入りモンステラなどの育苗を水耕栽培などで行なっている方はこういうのを利用することをオススメします。

安いシートヒーターとカバー付きの小型育苗器どっちを選ぶべき?

小型の育苗器は欲しい機能がそろっているため、ちょっと高いですが購入すればすぐに使えるのが便利です。

家庭用育苗器の種類はこちら

助手のハム助手のハム

ただしちょっと問題点もあります。

基本的に付属しているカバーの高さがあまり高くないため、タネからの発芽や初期成長までにしか使えません。

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ある程度高さのある植物の越冬には使いずらいです。

一般的に使用される野菜のタネの発芽以外に使うのであれば、以下のような植物に使うのがおすすめです。

おすすめの植物種ハオルチアエケベリアなどの背の低い多肉植物(湿気がたまりすぎないように注意)
・熱帯系観葉植物の種からの発芽(ヤシの木やバナナなど)

趣味の園芸だから採算性は考えないとしても、下手に安い植物に高価な育苗器を利用してもお金がもったいないですもんね。

助手のハム助手のハム

逆に園芸用ヒートマットであれば追加でいろいろ自由にカスタマイズが可能です。

カスタマイズ例

・ある程度背の高い植物をそのまま置き冬場の成長促進(エアコンやダイソン ホットアンドクール」などで周囲の暖房は必要、耐荷重にも注意。)
 

・少し背の高いケース(水槽など)を利用して少し背が高い植物を置く。水草やアグラオネマなどにいいですね。
 

・簡単な骨組みをして園芸用ビニールをはり、植物を置く。(小型の家庭用ビニールハウスを利用するのがおすすめ。

個人的にはこちらの方がいろんなケースに対応できるのでオススメです。


まとめ

エアコンなどで加温できない部屋に耐寒性の弱い観葉植物を少量だけ置くのであれば園芸用ヒートマットが便利。

ですが、状況に応じてダイソン ホットアンドクールなどの加温機器と使い分けていくといいですね。また、コレだけでなく補光用のライトやサーキュレーターも一緒に購入することをおすすめします。

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