高価なハオルチアの胴切りをするのって勇気がいりますよね。
ここではテグス(糸)を使った胴切りのやり方と、『ピグマエア錦』や子株が出やすい『姫美人錦』を胴切りした後の成長過程をまとめました。
胴切りは斑入りが消えたときや、子株が出にくい品種を増やしたい時に使いたい技術ですね。
ハオルチアの胴切り方法
ハオルチアの胴切りには刃物を用いてカットする方法と、テグスなどの細い丈夫な糸でカットする方法があります。エケベリアとやり方は同じです。
まずは斑入りのハオルチアである『ピグマエア錦』を胴切りしていきます。私はテグスでカットする方が楽なので、テグスを用いて胴切りを行なっています。
テグスでの胴切りでは、まず以下のように葉のスキマにテグスを通していきます。
しっかりと奥までテグスを通さないと葉が切れてしまうので、きっちりとテグスを通してから力を入れます。そうすると以下のように簡単にカットできます。
注意すべき点はなるべく下の方でカットすることと、小型すぎる株は使わないことですね。無理にカットすると以下のように上部がバラバラになってしまいます。
途中から斑入りがなくなり再度発芽させたい場合にはいいですが、そうでない場合は避けた方がいいでしょう。
胴切りと葉挿しの組み合わせ
胴切りで傷ついた葉や、カットした上の部分は葉挿しなどに利用することができます。今回は鹿沼土とバーミキュライトに葉挿ししました。
以下の記事でも書いていますが、小さい葉はしっかりと水分がある環境でないと栽培が難しい感じがします。
胴切り後はカビに注意!
胴切りして薬剤を何もつけなかったら以下のようにカビが生えてきてしまいました。
これはまずいと思い、殺菌剤をスプレーしてなんとかおさまりました。しかしちょっと黒くなり見た目がよくない感じですね。
見た目を気にせず殺菌剤の『ダコニール』を最初から塗るべきでした。(ダコニールについては以下の記事で書いています。)
以下の写真のようにダコニールを濃いめの濃度で塗ると白くなります。1000倍ぐらいに希釈して散布でも大丈夫かもしれませんが、カビが怖いので濃いめで使用してます。
子株の成長(斑入り?)
カビが生えてどうなるか不安でしたが、胴切りした部分から子株ができてました。順調に成長しているのであとは斑入りになるかどうかですね!
※子株が発生する前に葉を少し取り除きました。葉を2つぐらいまで減らさないと、葉が持ち上がってきてうまく管理するのが難しい気がしました。その辺は品種ごとに調整が必要だと思います。
子株を多く作る品種の胴切り
子株を多く作るハオルチアの品種は無理に胴切りする必要性はないです。ですが、試しに胴切りしてみることにしました。
今回使ったハオルチアは『姫美人錦』という斑入りのハオルチアです。こちらもテグスでカットすることにしました。すでに芽が出ているのでそこは避けてテグスを通しましす。
力を入れて引っ張るとキレイに姫美人錦もカットすることができました。
傷ついてしまった上の葉はカットして葉挿しに利用します。
時間が経過すると、胴切りした部分から大量の子株が発生してきました。
子株の間引きが必要
斑入りがありそうないくつかを残し、余分な子株は間引きました。全てを成長させるのは無理があります。
こういう子株がよく発生する品種は胴切りした後の管理も少し大変ですね。
また、胴切り後は斑入りが弱い株が出てきやすいので、斑入り品種で子株がよく出る品種は胴切りしない方がよさそうです。
傷ついた葉や、カットした上部は培養土の上に置いておきました。ここまで成長した葉などであれば乾燥に強く、霧吹きで時折水分を補給するだけで問題なさそうです。
まとめ
ハオルチアの胴切りは子株が多く出る品種では逆効果になる可能性がありますね。
ですが、斑入りがなくなったり、子株が出づらい品種の場合だと胴切りはとても助かる技術です。
きちんと薬剤を利用して枯らさないようにしっかりと胴切りという技術を使いこなしていきたいですね。
ハオルチア葉挿しについては以下のところでまとめています。胴切りで出る葉を無駄にしないよう葉挿しもしっかりマスターしたいものです。