『硬葉系ハオルチア』と『軟葉系ハオルチア』の葉挿しに挑戦してみました!
(胴切りについてはこちらで説明しています。)
いくつかの葉挿しの方法を用いて、『ハオルチア』の増殖を試してみました。失敗した葉挿しの注意点と、簡単に葉挿しを成功できた方法について説明しています。
硬葉系ハオルチアの埋め込み型葉挿し
ハオルチアには硬葉系ハオルチアと軟葉系ハオルチアがあります。まず今回は硬葉系ハオルチアを用いて葉挿しを行ってみました。
葉挿しの準備
葉挿しのために準備したのはハオルチアの『ピグマエア』です。少し小さな苗ですがなんとかなるでしょう。あとは他の植物を植えたけど、すぐに寄せ植えなどに使ってしまい、ほぼ未使用状態の鉢を再利用します。
植え込み葉挿し作業
ハオルチアを鉢から出します。小苗ですので、さすがに古い根はないので除去は行いません。少し土を払い落とします。
葉を一番下から取っていきます。下側に引っ張るようにとるとうまくとれます。途中で切れたりすると発芽率が極端に下がると思われるため、一つ一つ慎重にやっていきます。
今回とれたのは5枚でした。本体が枯れてしまうのが怖かったのでこれが限界。
回収した葉の切断面や、元株の切断面には殺菌剤をぬっておいたほうが安心です。カビでダメにしてしまうのはもったいないですからね。
培養土に軽く穴を開けそこに先ほどとった葉を載せます。
かるく土をのせます。あまりのせすぎると発芽率が悪くなると思われます。
少量なので、小型の鉢に入れました。元株もかなり小型化しました。これで様子を見ていきたいと思います。
硬葉系ハオルチアの乾燥型葉挿し
前回はめんどうだったのでいきなり埋め込み型の葉挿しに挑戦したのですが、今回は無難に一般的な乾燥させてからの葉挿しに挑戦してみます。
他の多肉植物をみてると、やはりしっかり乾燥させてからのほうが生育がいい傾向にありますので。
植物材料
まずは、材料として硬葉系ハオルチアであるピグマエアを今回も使います。今回はある程度大きな苗を使用することにしました。やはり小さな葉は発芽まで耐えきれない可能性があります。
葉の回収
鉢から取り出し、葉を根元から取れるように下向きに引っ張りとります。やはり大きな苗の葉は厚みがあります。
今回は7枚取ることができました。一番下の小さな葉はとりずらかったためそのままにしておきました。
親株はきちんと植え直します。
葉の乾燥
採取した葉は乾燥した培養土を敷いたトレーの上にのせて、1週間後ぐらいにそのままと埋め込みに分けて様子をみていこうと思います。
硬葉系ハオルチア葉挿しの経過観察
硬葉系ハオルチアの植え込み型の葉挿しと、そのまま乾燥気味に放置する葉挿しを行いました。その観察経過をまとめてみました。
乾燥型葉挿しの状態変化
約20日経過後の乾燥型の葉挿し。少し乾燥してきています。
さらに約1ヵ月後の状態。乾燥がかなり進んできています。このままではカラカラになってしまいそうです。
水をやると腐るという情報もありましたが、さすがにまずいので霧吹きで水を与えてみました。
水を与えて約50日後の状態です。完全にカラカラに乾いてしまいました。
埋め込み型葉挿しの状態変化
約30日経過後の埋め込み型の葉挿し。少し乾燥してきています。
さらに約1ヵ月後の状態。乾燥型と同様で、乾燥がかなり進んできています。このままではカラカラになってしまいそうです。
こちらの方もさすがにまずいので、霧吹きで水を与えてみました。
水を与えて約50日後の状態です。こちらも完全にカラカラに乾いてしまいました。
硬葉系の葉挿しまとめ
硬葉系のハオルチアはしっかりしているので乾燥には強いと思いましたが、しっかり水分保持のためにティッシュや、薄めの生地でくるんでおいた方がよかったです。または継続的に水を噴霧した方がよかったかもしれませんね。
あと、重要なのはやっぱりあたたかい時期に、しっかり生育した葉を使うのがよさそうですね。軟葉系ハオルチアの葉挿しについては以下に書いています。
軟葉系ハオルチアの葉挿し
軟葉系ハオルチアの『ベヌスタ』に水をやりすぎて葉が伸びすぎてしまいました。ですので、葉を取り除くと同時に葉挿しに挑戦してみました。
葉の回収
まず、ベヌスタを鉢から抜き取り外部の葉を外します。下に降ろすような感じで根元からとります。外の葉を取り除き内部を確認すると、中心部はまだ葉が徒長していないことがわかります。
乾燥準備
このような形でティッシュの上に並べてみました。乾燥させ、発芽を待ちます。
時間経過と変化
それから約40日経過しました。小さな葉はかなり水分がなくなってしまっています。小さい方はもうダメそうですね。
さらに30日経過後、かなり乾燥してしまいました。さすがにもう無理っぽいです。
植物研究家
失敗から見つけた簡単葉挿し増殖方法
乾燥しすぎてダメになったため、ハオルチアは乾燥がいいという考えを一度捨てました。水耕栽培もできてしまう多肉植物ですからね。
というわけで、水分たっぷりの鹿沼土に葉挿しをすることにしました。小玉鹿沼土をプランターに入れて西日が当たらない環境下で放置しました。屋根もなしの条件下です。
ローズマリーなどのハーブや、ブラックベリーなどのベリー類などはこれだけで十分発根します。ハオルチアもいけるんじゃないかと思ってやった結果が以下の通り。しっかり発根してました。
拡大写真がこちら。直射日光で赤色に変色はしてますが、発根して細かな細根まで出てきている状態です。とりあえずやってみるものですね。
芽もしっかり出てきました。ここまでくると安心ですね。もう普通に植え付けても大丈夫と思います。
硬葉系ハオルチアは無事このやり方で増やせそうですが、軟葉系ハオルチアなど品種によっては水分を吸いすぎてダメになる可能性もありえます。品種にあった増やし方を設定していきたいですね。
ハオルチアの葉挿しまとめ
一般的なハオルチアの葉挿しによる増やし方はかなり時間がかかるとの情報がありました。ですので、特に軟葉系ハオルチアは水分保持のためにティッシュや薄めの生地でくるんでおいた方がよかったです。特に冬期の生育が悪い時期は対応が必要そうですね。
また、あまり生育してない葉を使ったのも失敗の一要因ですね。一般的なやり方はもう少し成長して大きくなった葉を使うようにしたいと思います。
ですが、私は鹿沼土などを使って湿気を持たした培地での葉挿しに挑戦していこうと思います。あと、胴切りのやり方やまとめ記事を以下のところにまとめています。
→【ハオルチアの育て方】原産地や生育型を加味したハオルチアの栽培方法や種類を説明。
また、エケベリアの葉挿しについては以下のところにまとめています。ハオルチアとエケベリアは葉挿しでうまく増やしたいものです。
⇒【エケベリア】葉挿しを失敗しないようにやり方を説明。枯らさないよう水やりに注意!
今回使用した材料
・ハオルチア ピグマエア
もふもふの感じが可愛いです^^
・ハオルチア ベヌスタ
形状とレンズ部位のバランス、そして小さな毛がでているところがかわいいです。
・エコフォームズ
生分解性の米殼から作られた鉢。いろんなカラーがあり、長く使えるのでおすすめです。
・プロトリープ サボテン・多肉植物の土
少量であれば2Lサイズがおすすめですが、寄せ植えするぐらいのある程度の量になってくるとこちらがおすすめ。
・プロトリーフの軽い底石
軽くて持ち運びが楽です。ちょっと崩れやすいのでそこが気になる人は別の物にしたほうがよいです。
・ゼオライト
根腐れ対策に培養土に加えたほうがいいです。
・小粒鹿沼土
水分の持ちがよく、通気性もあるためハオルチアの葉挿しに向いているようです。