ちょっとサクランボっぽい感じの果実がなるピタンガ。寒さに弱いかと思ったら意外と強い熱帯果樹らしく、路地植えでも栽培可能らしい。
そんな情報を見つけたので気になって家の外で栽培してみることにしました。ピタンガの品種情報や栽培記録などをまとめています。
植物研究家
ピタンガとは小さな果実をつける熱帯果樹です。
ピタンガはフトモモ科の常緑果樹です。自家受粉生ですので、受粉作業なしで果実が収穫できるのがいいところですね。
耐寒性は意外と強く、北関東でも野外で越冬しているという情報もあります。果実は赤色だけでなく黒色の果実がなる品種もあります。
ピタンガの品種と苗
ピタンガの野生種は渋みがありあまり食用に向きません。品種改良された苗を購入することをオススメします。
赤色系品種
・バーミリオン
・ラバー
黒色系品種
・ロリータ
・カワハラブラッック
・フロリダブラック
楽天などでも苗が販売されています。ですが、専門業者をチェックしたほうがいろいろな品種を見ることができます。
ピタンガ果実の成長過程
ピタンガの果実がどのように成長していくか以下にまとめました。ピタンガの果実は熟してからじゃないと味がよくないです。しっかり熟してから収穫しましょう。
まずはピタンガの青い果実が少し大きくなってきた写真です。
少し赤くなってきました。こちらは黒色系の品種ですが、まずは赤色に変わります。赤色系と黒色系の違いは、熟した時にどれだけ黒色系の色素が濃くなるかの違いのようです。
少しづつ果実が色づいていきます。
ここまで着色するとフロリダブラックは収穫期のようです。
果実の裂果
熱帯果樹だから雨には強いかなと思っていましたが、雨がふると劣化する果実が出てきました。熟成させすぎたかな?
もうちょっと早めに収穫すれば劣化はある程度防げるかもしれませんね。ピタンガは着色初めのころに収穫し追熟させて食べている方も結構いるみたい。そのやり方のほうがよさそうですね。
ピタンガの種
ピタンガのタネは以下の写真のように果実の中に1つだけ入っています。
タネを取り出すとこんな感じです。変異もすくなく発芽率もいいようですので、増やしたい方は種から増やすのもよさそうです。
ピタンガの栽培
剪定
結構勢いよく伸びる枝があります。高温期や低温期の剪定は避けたほうがいいですが、間引きぐらいの剪定であれば耐えれる十分強い果樹です。
邪魔な枝が増えてきたら風通しをよくするためにも剪定していったほうがいいです。剪定などの栽培管理に使用する道具類については以下の記事でまとめています。
⇒果物がなる果樹栽培に使う道具の種類。自宅でフルーツを収穫しよう
肥料
熱帯果樹なので暖かい時期に施肥をするような説明も見ますが、結構放任状態で育てている方も多い感じ。
強い木ですのでまずは無肥料で様子を見て必要に応じて軽めに施肥することにします。ことしは肥料をあげませんでした。
→多肉植物におすすめの肥料をマグアンプを中心に紹介! 種類や効き方の説明
消毒
家で栽培する場合は、ベニカマイルドスプレーなどの有機栽培でも使えるタイプの消毒を使うことがおすすめです。
→家庭菜園や室内のインドアガーデンにおすすめの農薬や殺虫道具をまとめたよ。
ピタンガの植え付け
ピタンガの『フロリダブラック』と『ロリータ』を購入しました。鉢植え以外にもピタンガの苗を地植えにすることにしました。
まず購入したピタンガの枝が伸びていたため剪定して枝を短くしました。根っことのバランスが取れてないとダメですし、枝が長いと風によわくなってしまいますので。
邪魔な枝を剪定してかなり株がすっきりとしました。剪定した枝は挿し木の試験に使います。
鉢の中でピタンガの根が巻いていたため一度根っこを広げます。これをしないと根っこがうまく伸びず成長がよくないんですよね。
根をほぐしたら植え付けていきます。写真のように地植えが無事完了しました。このあと水をしっかりかけてあとは成長観察です。
ピタンガの越冬
ピタンガは関東でも越冬できるとの話があったため冬場しっかりと越冬できるか観察中です。1月には以下の写真のように予想以上に葉が紅葉しています。
調べていると関東でも越冬できるが花芽がやられたりもするとのこと。初夏の果実収穫は難しいかもしれませんね。
4月になるとほぼすべての葉が落ちてしまっていました。しかし、新芽が出てきているのでちゃんと回復しそうな感じです。
落葉したピタンガでしたが、暖かくなるとしっかり葉が出てきました。
春のピタンガ開花と結実
葉が出てくると同時にピタンガに花芽がついていました。
寒さで花芽がやられなかったんですね。しっかりと開花してくれました。
開花後に落下してしまう可能性もあると思いましたが、しっかりと残ってくれました。
すこしづつピタンガの果実が大きくなってきてます。この様子だ6月に収穫できそうです。
植物研究家
ピタンガの挿し木
剪定した枝を用いてピタンガのさし穂を作りました。これで挿し木の試験をしてみることにしました。
ネットの情報では挿し木はほぼ無理との情報が多いですね。普通に鹿沼土やピートモスを混ぜたものに挿しただけではうまくいきませんでした。木自体に保水性があまりなく乾燥が激しいのかな?
本気で増やすなら蒸散を防ぐビニールを張って湿度を保持する必要性があるように感じました。しかし、実生で増えやすい上に変異も少ないとのことなので、ピタンガは種で増やしていくほうが良さそうですね
また、ひこばえが出やすいので、それを回収して優良品種を接木して増やすのもいいかもしれません。
ピタンガの製品
果実の加工品はなかなか見つかりませんね。ピタンガの花のお香ぐらいしか見当たりません。
ピタンガリンク
ピタンガの栽培に関する情報を探しまとめています。
・バーミリオンとラバーの試験結果があります。
⇒沖縄におけるピタンガ果実の成長と品質
ピタンガ栽培のまとめ
寒さに強いという情報で始めたピタンガ栽培でしたが、花芽が寒さにやられるため初夏の果実収穫は難しそう。
ですが、果実は追熟して食べることもできるようですので秋の収穫を楽しんで行こうと思います♪