多肉植物に肥料をあげたい。だけど肥料がいらないって説明もあれば時期が重要だって説明もあります。そして肥料の種類もいっぱいあって迷いますよね。
植物研究家
個人的には家の中や周囲に置く多肉植物には手間をかけず、さらにイヤな匂いを出したくないので、長く効くコーティング肥料やマグアンプのような緩効性肥料を主に植え込んで使っています。それでもちょっと栄養が不足したら液肥で補給って感じ。
助手のハム
ここでは多肉植物におすすめな肥料の説明と、肥料の成分や種類についてまとめています。
多肉植物の肥料はマグアンプKがオススメ。やり方も簡単
多肉植物におすすめの肥料と、多肉植物の水耕栽培にもつかえる液肥についてまとめてみました。
個人的には多肉植物の栽培には安価でゆっくり成分が出てくるマグアンプの中粒が使いやすくてオススメ! 多肉植物の肥料に迷ったらこれだね。
植物研究家
多肉植物は急に肥料を効かせるのはあまりよくないです。ゆっくりと肥料成分を聞かせるタイプの肥料がおすすめです!
植物研究家
マグアンプK(大粒)
植えつけ、植え替え時に培養土に混ぜ込むだけで、約2年間の間ゆっくりと溶け出す肥料です。ですので、多肉植物でもある程度大きくなって植え替える必要性のない大きさになってから使用するのがおすすめ。
マグアンプK(中粒)
植えつけ、植え替え時に培養土に混ぜ込むだけで、約1年間の間ゆっくりと溶け出す肥料です。ですので、購入したばかりの苗木を植え付ける時に使用するのがおすすめ。
マグアンプK(小粒)
根元にばらまくと、約2ヵ月の間ゆっくりと溶け出す肥料です。ですので、根が出たばっかりの葉挿し苗や、挿し木苗に使うのがおすすめ。
個人的には中粒があればそれで十分だと思っています。
スーパーロング 413
JAで販売されている遅効性肥料です。一部の多肉植物栽培家が使用しているようです。ネットなどでの購入が難しいので、最寄りのJAに取り寄せれるか確認するのが一番です。
多肉植物の水耕栽培には液肥を!
ふつうに鉢植えの多肉植物に与えてもいいですが、水耕栽培の多肉植物に肥料成分を与える時には液体肥料を使うしかないですね。私もエケベリアの水耕栽培やハオルチアの水耕栽培で使っています。
ハイポネックスキュート 多肉植物用
ハイポネックスからいろいろな液体肥料が販売されていますが、多肉植物用の液肥も販売されています。
Plants food(ウォータースプレー)
スプレータイプの活力剤です。葉っぱにかける表面散布用の資材となっています。
多肉 エアプランツの活力
『多肉 エアプランツの活力』も表面散布用の活力剤です。ミネラルなどの栄養分が含まれています。
多肉植物に肥料をあげる時期はいつ?
多肉植物にいつ肥料をあげればいいのか迷っている方もいると思います。個人的におすすめは春先の植え替え時にマグアンプKを植え込むのがおすすめです。
植物研究家
マグアンプKは根っこが近く、溶けにくい環境にないとなかなか肥料が効きません。そういった場合は暖かい時期に化成肥料や液肥を少量与えています。
助手のハム
冬場は暖房が効いて多肉植物が成長しているのを確認できた場合のみ肥料をあげましょう。
多肉植物に肥料がいらない場合
多肉植物は肥料がいらないという情報もあります。それは状況によって変わります。以下の動画のように大きめの鉢に肥料入りの培養土を与えた場合は数年ぐらいは肥料は必要ありません。
または花壇などに植え付けた場合も周囲から栄養分がはいるため肥料を与える必要性がほとんどありません。
植物研究家
速攻性肥料
一般的な無機肥料や液肥がこれにあたります。雨などですぐに溶け出し、すぐに植物に吸収されていきます。そのぶん長持ちしません。早く肥料を効かせたい時に使いましょう!
化成肥料(一般的なもの)
コーティングなどの処理がされていない化成肥料は安く、効果が出るのが早いため使いやすいです。そのかわり一気に大量に与えると、成分を一度に吸収することになり根を痛めます。
液肥
肥料の粉などで汚れたくない人にはおすすめです。かなり希釈して表面散布(シャワーのようにかける)や、土壌に肥料として与える他に、水耕栽培にも使われています。
液肥は無機肥料だけでなく、有機性肥料タイプの液肥もあります。また、真夏の表面散布に使う場合には葉焼けの注意が必要なので注意してください。
ハイポネックス 野菜の液肥
無機成分と有機成分を両方配合した液体肥料。
レバープランツ有機液肥
有機性の液体肥料。根元には500倍、表面散布の場合は1000倍程度の希釈倍率で使用できます。
土壌改良資材 EB-a
液体の土壌改良剤です。分類としては有機肥料・土壌改良剤になります。
緩効性肥料
コーティング肥料や、混合肥料などは早くから効果がでますが、その効果はゆっくりと持続します。
コーティング肥料
樹脂や硫黄、ポリエチレンなどでコーティングし、徐々に肥料成分を溶出させるタイプの肥料です。
ハイポネックス ネクスコート
ネクスコートの粒は樹脂コーティングされており、3~4ヵ月間均一に肥料成分を供給できるとのことです。
混合肥料
水溶性肥料と非水溶性肥料の組み合わせなどで長期間肥料を効かせます。
マグァンプK
最初に水溶性の肥料成分が効き、その後に非水溶性成分が微生物や植物が出す酸などで溶かされ栄養となります、
遅効性肥料
有機質肥料がこれにあたります(難容性の無機肥料がこの分類に入る場合もある)。施肥後すぐに植物に吸収されるのではなく、徐々に効果が出て行く感じで吸収されます。
また、ホームセンターなどで置いて匂いがキツイ発酵糞系は、発酵が完全に終わっていない未完全発酵品と思っていいと思います。こういうのを使うと根を痛めることにもなるので注意してね。
植物研究家
発酵糞系
鶏や牛などの家畜から出る糞を発酵させ肥料にしたものです。ペレットタイプが使いやすくていいです。
発酵鶏糞
粒タイプの鶏糞がまきやすくてオススメです。ホコリも抑えられますしね。
魚粉
魚から油脂を絞った後の物を乾燥・加工したものです。
魚粉肥料
乾燥した魚粉です。ちょっと匂いがあり少し値段は高めですが、いい植物には使いたいものです。
油粕
農作物から油を絞った後のカスです。ナタネカスや椿油粕など油を利用する植物から油を抽出した後の物を使います。
100%天然有機肥料椿油粕
つばきの油粕。ペレット状で使いやすく、害虫の忌避効果があるようです。
根腐れを防ぐ土壌改良剤
土壌を清潔にして根腐れを防いだり、微量元素の補給などのために土壌改良剤は加えたほうがいいですね!
植物研究家
ミリオンA
秋田県の八沢木で採取される珪酸塩白土。それを土壌改良剤と販売しているのが『ミリオンA』です。不純物の除去とミネラル補給に役立ちます。根腐れ防止にもなります。
ハイフレッシュ
粉末タイプの珪酸塩白土です。
ゼオライト
沸石類と呼ばれる多孔質の天然石です。しかし、加工して作られたタイプのものもあります。珪酸塩白土と同じように不純物質を吸着するのが特徴。また、ミネラル補給としてはあまり効果がなさそうです。
以下の写真のように、ゼオライトと言っても全然見た目が違う商品があります。生産地や加工の有無の違いかな。
無機(質)肥料と有機(質)肥料の違い
無機肥料と有機肥料の違いをちょっと簡単にまとめました。有機・無機と言われてもわからなかったりしますよね。
無機肥料とは
鉱物や、工業的に合成生産された物を無機肥料と言います。
無機肥料は単肥と複合肥料に分かれます。無機肥料は窒素・リン酸・カリのうち、一つを含む肥料です。複合肥料は、窒素・リン酸・カリのうち二つ以上を含む肥料となっています。
また、複合肥料で、8-8-8や14-14-14の表記がありますが、これは窒素・リン酸・カリの順となっています。
肥料の三大要素だけ言われるだけあって重要な成分なんですね。
化成肥料は複合肥料の中の分類で、複合肥料の成分に科学的な処理をほどこした物をいいます。
普通化成肥料と高度化成肥料の違いって?
肥料の三大要素と呼ばれる窒素・リン酸・カリの量で普通化成肥料と高度化成肥料の違いが出てきます。
普通化成肥料は肥料の三大要素のうち、二成分の合計が15%以上30%未満であれば普通化成肥料となります。また、肥料の三大要素のうち、二成分の合計が30%以上となると高度化成肥料となります。
8-8-8であれば24%であり普通化成肥料、14-14-14表示であれば42%となり、高度化成肥料となります。
有機肥料とは
有機質肥料は、家畜、植物など生命から生産される肥料となっています。発酵鶏糞、発酵牛糞などが一般的ですね。その他に魚粉、油粕などがあります。
植物に必要な肥料成分
植物には、肥料の三大要素と呼ばれる窒素、リン酸、カリを中心として、その他マグネシウム、カルシウムなど色々な元素が必要となります。
植物研究家
一般的な肥料を与え、それでも何か症状が出てきた場合にはネット上で画像診断を行い、栄養素を補給していけばいいと思います。
肥料不足を症状で判断
肥料が不足しているか、または過剰による障害がおきてないかなどは素人が見分けるのは難しいです。そう言う時は以下のようなサイトで調べるとわかりやすいです。
ですが、植物種によって同じ病気でも症状が異なるので、その植物名と病状で検索した方が確実です。
肥料の種類と内容説明のまとめ
庭技や鉢植えなどは緩効性肥料を使うのが手軽でいいですね。
しかし、野菜やハーブなど食べるものを栽培する場合には有機性肥料を使って栽培するのが安心です。しっかりと発酵が終わり、嫌な匂いがないものを選ぶことがポイントです。最近では有機性の液肥も手に入りやすくなったので、そういうものを使えば手軽に肥料やりができますね。
また、消毒などの防除資材については以下のところにまとめています。