例えばキレイな植木鉢を外に置くと傷つきやすい。室内に重量がある植木鉢を入れると家が痛む。だから置く場所ごとに鉢を選ぶ必要性があります。
植物研究家
植物栽培に使う鉢の種類は大きく素材別に分けても10種類以上。また中には磁力で宙に浮かぶ鉢なんて変わった種類の鉢なんてのもあります。
それだけでなくプロの陶芸家の品など熟練の技術が入った植木鉢もネットで簡単に変えるようになりました。いろんな種類の鉢を知り、おしゃれな組み合わせを見つけましょう!
助手のハム
この記事ではまず鉢の種類を紹介し、その後に鉢の使い分けや場所別におすすめの鉢などをまとめています。
わかりにくい植木鉢の種類を素材別に紹介します
いろんな素材や焼き方で異なってくる植木鉢の種類。そんな様々な種類の鉢を簡単な特徴とともにまとめてみました。
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磁力で宙に浮く磁気浮上鉢
磁力で宙に浮く鉢です。見た目がおもしろいだけでなく、浮かんで回転することにより全体に光を当てることができます。
助手のハム
ただし磁気浮上鉢にはいい点だけでなく悪い点もあります。以下にまとめますね。
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素焼き鉢
通気性・透水性の高い鉢。
朱温(しゅおん)鉢
素焼きより高温で焼かれたもの。通気性・透水性が下がる。
駄温(だおん)鉢
朱温鉢の一部(上部)に上薬を塗ったもの。
陶器鉢
透水性・通気性ともにほぼないです。見た目はよいのでインテリア用としての使用がよい。
自分で陶器のカップなどに穴を開けて自作することも可能。以下の記事で作成方法をまとめています。
⇒【カップが鉢に変身】いらなくなった陶器の食器は穴を開けて鉢に再利用しよう!
炭の鉢
炭の内部をくり抜き、植物の鉢として利用できるようにした物。水が落ちるため受け皿必要。
苔玉
苔で根の部分をくるむ物。水が出るため下受け皿が必要。植物も湿気に耐えれる植物でないと厳しい。
米殻の鉢
米殻を圧縮させて鉢として利用する物。トップ画像がこれになります。ガッチリ固めているため、透水性・通気性が少し不安。自然に優しいのはマル。
植物繊維の鉢
植物の繊維で作られた鉢。内部に利用される物と、つる性の植物を用いて壁掛けに利用される物がある。
木材切り抜き鉢
木の幹をくり抜き植物を置けるようにした物。見た目はよいが、内部に別途小型の鉢を入れる必要性あり。
石鉢
いい感じの石があればそれを鉢と利用する人もいます。水を通さないので苔玉などを利用した栽培、またはエアープランツの栽培に利用するとよい。
流木
エアープランツを乗せたりするといい感じになります。
ガラスの鉢
ガラスを利用した鉢。土を入れるときたなく見えるので水耕栽培またはエアープラントの栽培に適している。インテリア利用としては使いやすい。
プラスチック鉢
安く済ませたい場合はプラスチック製がよい。100円ぐらいからの価格で販売されている。
ビニール鉢(ビニールポット)
もっとも安上がりにすませるならビニール鉢がおすすめ。厚みがなく温度が伝わりやすいデメリットがありますが、軽く持ち運びやすい利点もあります。
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セメント鉢・コンクリート鉢
シンプルだけど、重量感があるのがセメント鉢やコンクリート鉢と呼ばれるもの。風当たりが強い場所などに置くと倒れる心配が少ないのがいいですね。
エコな素材で作成された鉢製品
エコな素材で作られた鉢製品を以下にいくつか例をあげておきます。いろいろな種類のエコな鉢がありますが、多肉植物の場合だと水を保水しずらくカラフルでおしゃれなエコフォームズが個人的におすすめです。
ただ、大型になると価格が跳ね上がるので、12Aサイズを超える場合は他のものを検討した方がいいと思います。
エコフォームズ(ecoforms)
アメリカで作られている米外皮の籾殻を原材料とし圧縮形成して作られている植木鉢。埋めて分解するまで5〜10年かかりますが、生分解性の植木鉢です。
エコ鉢
再生紙を100%原料にした日本製の植木鉢。1〜2年程度持つようです。再生紙で作られているため、燃えるゴミとして処分できます。
ルートポーチ(root pouch)
アメリカで作られているリサイクルペットボトルとリサイクル天然素材をミックスして作られている不織布製の植木鉢。
植物を栽培する鉢は室内と室外で使い分けよう
植物のある家作りをするときに鉢は外と室内で使い分けるべきです。重さや割れやすさなどを考えてしっかり種類を選びましょう。
室内栽培におすすめの鉢
室内に植物を入れると家に負担がかかるので以下のような軽い素材の鉢にするか、重い素材のものは小型の鉢にしましょう。また鉢だけではなく培養土も軽いものに変えるのがおすすめ。
小型の陶器鉢
木質系の鉢
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また釉薬(ゆうやく)を塗った陶器鉢はキレイですが室内で使わないとものが当たって欠けてしまいがち。
助手のハム
庭で栽培するときにおすすめの鉢
外の庭で鉢植え栽培をするのであれば風に飛ばされないように重量のある鉢がおすすめ。台風など風が強い日に室内に取り入れるなら、欠けやすい陶器鉢以外ならなんでも使えますね。
素焼きの鉢
プラスチック鉢(大型)
植物研究家
ワンランク上の作家が作る芸術的な鉢たち
ホームセンターや楽天などで売られている鉢が一般的ですが、やはりプロの作家が作った鉢は一味違います。私も鉢を求めていろんな産地をまわったりしました。
プロの鉢職人が作るブランドポット。ハンドメイドで作られた逸品は植物好きならぜひ持っておきたいものです。
植物研究家
私のおすすめの鉢ベスト3
まずいろんな鉢の種類を説明する前に、いろんな鉢で植物を栽培してきた私がお勧めする家庭用の鉢ベスト3をまとめておきますね。
1位 エコフォームズ
いい点はやはり籾殻を圧縮して作られている自然に優しい鉢というところ。そしてカラーが豊富でいろんな種類を選べます。そして軽量なので持ち運びも楽!
植物研究家
悪い点は数年外で使っていると色あせてくる点ですね。ただし、それも味があると思って使えば問題ありません。以下の写真は使用前と使用後の写真です。
別物に見えますが、鉢の内側の日の当たってない部分は同じ色をしています。
2位 陶器鉢
ツヤツヤでキレイな鉢は陶器ならではですね。特に白色の鉢はプラスチックだと土に触れると汚れがつきやすいですが、陶器だとキレイさを保ってくれます。
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また、割れやすいという点には注意が必要です。欠けてしまうと以下の写真のようにちょっとカッコ悪い。室内で、あまり移動させたりしない場合におすすめの鉢です。
欠けた部分を拡大すると以下のような感じ。周りがツヤツヤでキレイな分、割れた部分が余計に汚くみえてしまいます。一箇所だけなら後ろに回せばいいんですけどね。
3位 プラスチック鉢
安さと軽さで選ぶならプラスチック鉢ですね。すべて高い鉢ばかりそろえれないよってときに助かります。見栄えを気にしない小苗を育てる時などにもいいですね。
植物研究家
プラスチック鉢の悪い点としては劣化が早いってところですね。また、コーティングしてないタイプのものは汚れが染みつきやすいです。
使用する数が少なく、長期的に使うのであればいい陶器鉢などを購入するのをおすすめします。
【番外編】
最近FARMの鉢が気になり購入しました。値段もそう高くなくおしゃれな感じです。
よかったら詳しく書いていきますね。
鉢カバーで植物を着せかえよう!
一度鉢に植えてしまうとなかなか植物を植え替えるのって面倒。そういうときにお勧めなのが鉢カバー。鉢を鉢カバーに入れるだけなので簡単便利!
植物研究家
【鉢カバーのいい点】
好きなタイプの鉢カバーが使える。例えば多肉植物なら水はけのいいプラ鉢を使い、鉢カバーに見栄えのいい素焼きの鉢を使うということが可能。
【鉢カバーの悪い点】
鉢と鉢カバーの二つになるためお金が余分にかかる。また二重になるため高さの確認や、ココヤシファイバーなどの目隠しなどが必要になる場合がある。
植物種に合わせたおすすめの鉢カバー
鉢カバーは植物によって使い分けたいですね。モンステラやクワズイモなどの葉っぱが大きい観葉植物は麻の鉢カバーが熱帯風な感じでいいですね。
小型の多肉植物にはブリキの鉢カバーが似合う! 寄せ植えをした多肉植物をブリキの鉢カバーでいろどるのがいい感じです。
アガベなどの大きくなる多肉植物や、木の観葉植物にはコンクリートタイプの鉢カバーがあいます。
鉢のサイズはセンチと号の表示があるよ。その大きさを説明するね。
センチメートル(cm)で表示されると分かりやすいですが、鉢の表示には号が使われることが多いです。こういう表記ってなれてないと分かりにくいですよね。
植物研究家
注意したいのはフチの部分の直径が5号の鉢だとしても、鉢底のサイズや高さが異なっている場合が多いこと。
助手のハム
あと鉢カバーをつける時も注意が必要です。ビニールポットに入った植物を鉢カバーに入れようとしたら入らなかったり、逆に入り込みすぎたりすることもありますよ!
鉢の自作は陶芸教室で学ばなくても安く自宅で挑戦できるよ
本格的な鉢作りをするならやはり陶芸体験をして、陶芸教室に通うのが一般的です。例えば東海地方なら以下のようなところがあります。
⇒東海の陶芸教室・陶芸体験ランキングTOP10 – じゃらんnet
ですが住んでいる場所によっては陶芸教室に通うのが難しいところが多いです。私もその一人でした。そんな方におすすめなのがオーブン陶土(粘土)を使った陶芸。
植物研究家
助手のハム
また以下の写真のように古い食器をリサイクルして植木鉢に生まれ変わらせるのもおすすめですよ。作り方を説明したリンクを載せておきますね。
⇒【カップが鉢に変身】いらなくなった陶器の食器は穴を開けて鉢に再利用しよう!
鉢の種類まとめ
いろんな種類がある植物育成用の鉢。植物に合わせておしゃれなものを選びたいですね。いろいろ着せ替えたい方は鉢を複数買うよりも、鉢カバーを何種類か購入したほうがいいですよ。
また、ブリキの鉢カバーやコンクリート鉢などは市販の材料で自作も可能です。余裕があったら自作に挑戦してみるのもいいですね。
自作で使用する塗料はできれば自然に優しい天然タイプのものを使いましょう。塗料の種類については以下にまとめてます。
また、CADが使えるなら3Dプリンターを使って生分解性プラスチックの鉢を作ることが可能ですよ。