家の荒れた庭をなんかしたい。だけど下手に管理が大変な植物を植えても大変だよな。と困っていました。
植物研究家
さすがに昔から日本の庭で植えられていた植物ですね。斑入りでも意外と日光に強いのもいいところ。これならいけると思って庭造りに使い始めました。
助手のハム
庭の再生におすすめの斑入りヤツデ
いろんな斑入りヤツデを育ててみた結果、やはり白斑より黄斑系の方が夏場強いことがわかりました。庭にはやっぱり黄斑系ヤツデがいい。
植物研究家
そんな私が現在育てているおすすめの斑入りヤツデを簡単にまとめました。
助手のハム
まずは一般的な覆輪系の黄斑ヤツデ。この系統って時期変化がありますが、しっかり黄色が残らないことあるんですよね〜。購入して失敗したことあります。いい株は大事に育てたい。
そして黄斑系で有名な品種といえば『叢雲錦』。これは増やしたい。ときどき楽天などでも販売されていますよ!
さいごは黄緑斑の『燦月』。まだ様子見の段階ですが、いまのところ新芽をしっかり出し元気に育ちそうな感じです。
植物研究家
助手のハム
ですがこれ以外にも斑入りヤツデはいろんな種類があります。以下に簡単にまとめますね。
斑入りヤツデの種類
斑入りヤツデの種類についてまとめてます。葉のフチが斑入りになる覆輪系のヤツデと、全体的に斑が入るヤツデがあります。
白覆輪ヤツデ
白覆輪ヤツデ(Fatsia japonica ‘Variegata’)は葉のフチが斑入りになる覆輪系のヤツデです。また’Variegata’ではなく’Albo-marginata’と記載されたり、シロブチヤツデとも呼ばれたりします。
助手のハム
部分的に白く強い斑がはいることもある斑入りヤツデ。また、斑は白と緑の二色ではなく中間色もあるキレイな斑入りヤツデです。以下のような写真を見るとわかりやすいですね。
黄覆輪ヤツデ
黄覆輪ヤツデは白覆輪ヤツデの黄色バージョンです。黄色になった理由はウイルスとの説がありますが、正確なことはわかりません。斑入り部分を拡大するとこちらもキレイにいろんな色が混じっています。
キンモンヤツデ(Fatsia japonica‘Aureo-variegata’)と呼ばれるものとかと思いましたが、海外だとFatsia japonica ‘Variegata’(yellow at edge of green leaves)のような感じで書かれていることもあります。別物かな?
斑入り部分が黄色だから日焼けしづらいかなとも思いましたが、やはり斑入り部分は日焼けしてしまいますね。ちょっと夏場は気をつけて栽培したい一品です。
スパイダーウェブと紬絞り(ツムギシボリ)
斑入りヤツデの『スパイダーウェブFatsia japonica ‘Spider’s Web’)』は日本の紬絞り(ツムギシボリ-Fatsia japonica ‘Tsumugi Shibori’)と呼ばれる斑入りヤツデから選抜された品種。似てると思ったら同じ系統だったんですよね。
斑の入り方は全体的に入り、その後緑色に戻る曙斑と呼ばれるタイプです。個体差が結構あり、季節によっても見た目が違うので同じ品種なの?となってしまいがちです。
かなり全体的に斑入り状態となるため痛むときは結構痛みます。最終的には枯れてしまいました。
植物研究家
叢雲錦
叢雲錦(Fatsia japonica ‘Murakamo Nishiki’)は葉の内側が斑入りになるタイプの斑入りヤツデ。日焼けしやすくて栽培が面倒な感じもします。とりあえず栽培挑戦中。
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黄散り斑縞ヤツデ
黄散り斑縞ヤツデですが、これは叢雲錦の枝変わり品の可能性がありますね。葉が全体的に斑入りになっていて、緑色の部分が散らばるように入っています。最初キアミガタヤツデ(Fatsia japonica‘Aureo-reticulata’)というものかと思ったのですが、写真を見ていると別物のような感じがします。
葉を見た感じかなり夏場の管理が大変そうです。斑入りの部分が多いと日焼けが大変なんですよね。50%遮光するぐらい考えておいたほうがよさそうですね。
植物研究家
緑斑系の三光斑ヤツデ
黄散り斑縞ヤツデを枯らしてしまったため、今度は緑斑系の三光斑ヤツデを購入しました。
しかしこの斑入りヤツデも枯らしてしまいました。散り斑系は栽培が難しいですね〜。
斑入りヤツデ 『燦月』
散り斑タイプが枯れやすいとわかったため、ある程度かたまってランダムに斑が入るタイプを購入。黄緑斑タイプの品種です。
これならうまくいくだろうか? 現在は芽も多く出て順調に生育中です。
緑宝
高級な斑入りヤツデの最高峰レベルの一品。購入したいが庭で育てるのは葉焼けで無理そうな品種です。室内向けですね。
斑入りヤツデの育て方
以下に斑入りヤツデの育て方についてまとめました。注意すべきはやはり斑入りだから強い光を避けるところですね。
耐寒性と光条件
斑入りヤツデは上記の写真にもあったように強い光にあたると斑入りの部分が日焼けしてしまいます。これを避けるには寒冷紗などの遮光ネットで遮光するか、室内に移動させる必要性があります。
助手のハム
また、ヤツデの栽培温度条件としては耐寒性が高く一般的に-8℃まで問題ありません。ただし斑入り部分は弱いので、少しそれより暖かくしたほうがよさそうです。
植物研究家
強い光には弱いものの、逆に言えば弱い光で育つ耐陰性の強い植物です。ですので斑入りヤツデは室内の観葉植物としてはちょうどいいですね。
生育は遅いので経済栽培は難しい
ヤツデの生育は遅いです。最初の段階はある程度の速度があるものの、大きくなってくるとその速度は遅くなります。ですので経済栽培は難しい植物と思われます。
だからヤツデ専門の農家とか聞いたことありません。だけど成長が遅いということはあまり姿を変えないということ。室内に観賞用に置いておくにはもってこいの植物です。
植物研究家
植えつけ時の土壌改良
地植えする時はあるていど水はけのいい土ならそのまま植えても問題ありません。ヤツデは強い植物です。ただ、よくない菌などがいる場合があるため、土壌改良剤としてくん炭を入れておくといいですね。
また、田園転換地のようにべとべとの土壌はあまりよくないため、その場合は軽石や鹿沼度・赤玉土などを入れて排水性と通気性を高めてから植えつけましょう。
鉢植えの場合も同様に水はけの悪い培養土なら鹿沼土などを入れて通気性と排水性を高めましょう。また、鉢植えの場合はゼイライトなどの根腐れ防止材を加えるといいですね。
肥料は最低限で充分
斑入りヤツデは肥料なしでも充分育ちます。無理に肥料をやり過度に成長させた方が病気になりやすくなり危険。
肥料をやらないと栽培が難しいやせた土地の場合は有機質肥料や、写真のような遅効性肥料を少量やるのがいいですね。
助手のハム
消毒はあまり必要ないレベル
ヤツデは日本原産でこの環境に強い植物なのであまり消毒は必要ありません。ただし、病気や害虫にやられないわけではないです。カイガラムシがまれに増えて、排泄物によるすす病が発生することがあります。
植物研究家
私はパイべニカで定期的に消毒して外注や病気を予防しています。今のところこれで充分。家庭栽培だといろんな農薬をそろえるのが大変。何かあった時にこれ以上に必要な農薬を購入します。
植物研究家
助手のハム
花は最初はカットしよう!
挿木や株分けした斑入りヤツデの苗は小さい段階から花を付けます。見てるとキレイなのですが、花に栄養を取られて生育が鈍くなります。
最低限の花を残すか、花全体をカットしてしますかしましょう。以下の写真のように木が小さい状態で花がついてしまうと、栄養がほとんど花に取られてしまいダメになってしまいます。
助手のハム
いらない葉はカット
日焼けで痛んだ葉や、新しくでた芽にかぶるような葉は取り除きましょう。大きくなった木は手でちぎったりできますが、私は小さい木なのでハサミでカットしています。
ただし、以下の写真のように小さい芽は夏場は葉の下で成長してもらったほうが安心です。あるていど成長してから邪魔な葉を取り除きましょう!
助手のハム
小ぶりで綺麗なヤツデの雑種『ファトスへデラ』
ファトスヘデラ(Fatshedera lizei ‘Variegata’)は日本のヤツデ(Fatsia japonica‘Moseri’)とアイリッシュアイビー(Hedera helix var. hibernica)との交配によって生まれた雑種。
白覆輪の品種や、黄中斑の品種などが販売されています。葉の大きさがヤツデよりも小さく、半つる性なのが特徴。小さくまとめたい方はこちらの植物を購入するのも一つの手ですね。
⇒yahooでファストへデラの画像をチェック。
風水的にもヤツデは縁起がいい観葉植物
ヤツデの葉は手を広げているようにも見えます。ですのでその形がお金をまねく、またはお客さんをまねくという縁起のいい植物として家やお店の前に置かれてきました。また、西側に植えるとお金がたまると言われています。
また、天狗が持っているうちわにも似ており、『テングノハウチワ』という別名があります。ですので、悪いものを吹き飛ばすという魔除効果もあると言われてますよ!
また、ヤツデはヤツデサポニンという殺虫成分があり、昔はトイレの近くにも植えられていました。縁起がいいだけでなく、実生活にもうまく取り入れられていたんですね。
植物研究家
ヤツデの花ことば
ヤツデの花言葉は「健康」「親しみ」「分別」となっています。「分別」と言われると、何かものを分けるような意味に思いますが、これは『ふんべつ』と読みます。
意味は道理をよくわきまえており、また判断できる能力があることなどをさします。ちょっとわかりずらいけどいい意味ですね。
ヤツデの葉は八つに分かれていなかった!
ヤツデの葉は八手だから八つに分かれていると思いますよね? ですが実際には7〜9つに分かれており、奇数になるほうが多いです。
植物研究家
それなのにヤツデになった理由は末広がりの八にあります。縁起がいいということで八を使い八手(やつで)になったんですね。